星野源君のこと、ダ・ヴィンチ「いのちの車窓から」に寄せて

忘れられない撮影の日々。二年前、父と子として出逢い交わした台詞、あんなに温かくフラットに居られ、芝居ってこんなに楽しいものなのか、と思わせてくれた星野君。その時のことは、2017年の私のホームぺージのNOTEの欄でも書きましたが、親子の台詞の間に挟まれた、貴方の優しくて強い「だったら、生きろよ…」「生きてくれよ…」のアドリブは今も私の胸の奥に深く残っています。

スタジオ前のソファーに座って語り合った静かな安らかで大切な時間。植木等さんとの社食のエピソードは、やはりドラマの地方ロケで御一緒したクレージーキャッツのワンちゃんこと犬塚弘さんにしか話していない。星野君も犬塚さんも神妙に聞いてくれ、深く頷いてくれた。単なる笑い話ではない、人間の人格というか品格というものの話なのだということがわかりあえた気がして、それが嬉しかったです。

初めて会って、歳もすごく離れているのに友達になってくれた星野君。私は今も本番前には、目を瞑り何かに祈っています。こうして星野君のエッセイを読むと、あの撮影現場が幻ではなかったのだと思い、その二人の間に在った時間と空気感に「ありがとう、ありがとう」の気持ちです。